スタジオ・サニーサイド

札幌を拠点に活動する、ゲームのサウンド&シナリオ制作スタジオです

イケメン4人と同居したら何かに目覚めた!?「フルハウスキス」後編

こんにちは!
キーボードのUが接触悪いけど慣れてきたのが怖い、
加藤です!


今回も「ゲームに没入するあまり間違ったプレイをしてしまった」というテーマの雑談です。
前回からの続きで、カプコンのなかなか飛ばしている乙女ゲー「フルハウスキス」の話ですが、
激しくネタバレしているのでご注意ください。

フルハウスキス

フルハウスキス

プレイヤーは17歳の女の子となり、ある事件がきっかけで
昼間は年齢をいつわって教師に、夜はイケメン4人が住む家の家政婦となって、
事件の真相を追うという女性向け恋愛シミュレーションゲームです。


主人公が暮らすことになる家には、親元を離れているイケメン男子が4人います。
彼らは親が金持ちで、また学校でもモテモテというハイレベルなイケメン。
そんなイケメン四天王と一つ屋根の下で暮らせるわけですから、
さぞかし逆ハーレム状態を楽しめるかと思いきや、最初の段階では全員好感度が低い。
主人公のことは本気で「家政婦」としか見ていない。
しかも4人共、あんまり仲が良くない。
そんなわけで家の空気が悪く、夜になっても帰って来なかったりして、
晩ご飯を作っても誰も来ない。……寂しい! これは寂しい!

まあ「亭主元気で留守がいい」じゃないですけど、
私個人としては世話する相手がいなかったら楽でいいじゃ〜んと思うのですが、
そこはソレ、主人公は17歳のピュアな女の子ですから、家事をがんばるわけですよ。


そうすると自分の家事レベルや、相手との好感度が上がっていき、
家が居心地良くなってくるらしく、イケメンたちも少しずつ晩ご飯を食べに来たりします。
いやー、ここがうれしくてですね。
今まで懐かなかった動物が、自分の手から食べ物を食べたぜ! みたいな。
それで私はうっかり目覚めてしまったわけですよ、オカンとしての喜びに…。

今でこそリアルオカンな私ではありますが、この当時はオカンではありませんでした。
しかしオカンに目覚めた私は、せっせと彼らの世話をします。
で、世話をすればするほど、向こうはこっちを好きになって、部屋に掃除機をかけに行ったら
頬を染めながら「お前…がんばってるな…」とか言ってくるんですが、
こっちは完璧にオカンモードに入っているため
「アンタそんなことより早く洗濯物出しちゃって!」みたいなことしか思いません。

予想より早く4人全員から信頼を勝ち取ってしまいまして、
むしろ「お前らデレるの早いよ!」と大変不満なくらいでした。
もっとこう……
洗濯物の中に泥と血がついた服があって、「アンタどこでケンカしてきたの!」とか…
ベッドの下にエロ本が隠してあって、それを発見して本棚に並べたりとか…
かわいい女の子を連れて来たところに「おやつよー」なんつってお茶菓子を持って覗きに行ったりとか…
そういうオカン的プレイをしたかった!
…あれ、このネタいけませんかね、イケメンのオカンになる乙女(?)ゲー。

まあオカン的視点はともかく、これ以降のごく普通に
イケメンと恋愛するシミュレーションゲームとしても、大変楽しくプレイいたしました。



このゲームは細かいところもなかなかユニークでして、
私が面白いなと思ったのは、メッセージウィンドウのフォントいじりがすごいところ。
キャラごとにフォントが違っていて、明るいキャラはPOP体のようなかわいい文字、
落ち着いた性格のキャラは草書体のような筆文字…といった感じで。
それだけでなく、頻繁に文字色や文字サイズを変えたり、文字がアニメしたりと
スクリプト組む人大変だっただろうな〜と感心しました。


また、続編の「フルハウスキス2」も買ってプレイしたのですが、

フルハウスキス2

フルハウスキス2

こちらは序盤で早々に、イケメンと恋人関係になってしまいます。
「何か早いな?」と思っていたら、中盤で恋人の家庭に問題が起こってしまい、
なんか面倒くさくなった私はその恋人とあっさり別れ、他のイケメンとつきあい始めました。

2周目プレイしてみると、どのイケメンとつきあっても、
中盤で何らかのトラブルが起こるらしく、どうやらここで愛を試されるようなのです。
うわー、やられた! 私、思いっきり罠にはまって、別れています。
こういう、途中で自由に別れたり、くっついたりできるのが
当時の家庭用の乙女ゲーとしては大変目新しいなと思ったのでした。



といったところで、私は「イケメンのオカンになる乙女ゲー」の
企画書を書く作業に戻るのでこのへんで失礼します。
すみませんウソです。
それではまた!